一紫は重度のうつ病でした。
一紫は21歳のころから5年間、ひどいうつ病を患っていました。
原因は「算数障害があるのにレジ打ちをし続けた上にストレスで甲状腺機能亢進症を患ったにもかかわらず、レジ打ちを続けた」ことによるもの。
過集中と衝動性は自分の力量や限界値を測ることを知らず、無謀な挑戦を続けてしまいました。
ある日、頭の中でブツンッ!という大きな音が聞こえ、その瞬間から再起不能状態に陥りました。
何も分からず、息をするだけで気が狂いそうな毎日。
首を切りたい衝動を必死にこらえ、首を切る衝動を抑えるために腕を切るという行動を繰り返し、
いつまでこんな毎日が続くのか、生きているのか、死んでいるのかも分からなくなりました。
死にたい、死んだほうがマシだといつも思っていましたが、
それ以上に、死んでたまるか、負けてたまるか、自分に殺されてたまるかと思っていました。
地獄のような日々でしたが、ある日、激痛で目を覚ますとベッドが血だらけでした。記憶がないのに腕がズタボロ。とんでもない恐怖を味わいました。
後日診断が降りましたが、人格剥離を起こしていたんですね。自分には違いないのですが、いつもの自分ではない自分が腕を切りまくっていたのです。
人格剥離を起こしている間の記憶はなく、このままでは自分は自分に殺されてしまう、そう思うと本当に恐ろしかったです。
その頃の自分は、自分が何か他の人とは違うという意識はあるものの、発達障害を抱えているとは思いもよらず、ただ訳も分からず苦しんでいました。
発達障害は人生、生きる上で多大な影響を及ぼします。
ただでさえストレスに弱く、トラウマも抱えやすい発達障害者。メンタル面のケアは大切なことです。
どうしたら気持ち良いだろう、楽しいだろう、過ごしやすいだろうか。
たまにはそんなことに集中するのも発達障害者にはとても大切なことではないでしょうか。